たとえば寿く(ふく)、祓う、乞いなむ(祷る)といった古語に触れ、タミル語との共通ルールを見つけて戯れるのは楽しそうで、実際その堀井憲一ノリの調べっぷりに嬉々として現れていると思う。大学の国語の課題図書だった。で?何なんだ?何もないのか?みたいな批判的なレポートを書いてしまった気がする。若気のアレだが20年ぶりに手に取った読後感は相変わらずで。
課長が言う「自意識が強く、観念的で、理想や言い訳ばかり並べ立てる。それでいて肝心の目の前にある現実をなめる」「わかった気になってそれらしい顔をする」。それを超えてようやくスタート地点に立てる。まともな仕事人になれる。了解です。その上で、こだわるな、逃げろと言っているのだなというのが、最後のパラグラフについてのわたくしめの解釈。お疲れさまです。