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「地図と拳」小川哲

 これは間違いない傑作。どの辺りがそうなのか。自分の整理のために書く。

戦争に対する考え方が当時の若者の目線で描かれており、その切り口は今までになく斬新かつ、自然に感じられ、そのかんじ感は今の戦争について考えることにも通じており、今、読むべき作品として傑出している。

ダニエル・ヤーギンの最新作が「The New Map」だったりする符合も今、トピックすべき必然であり、面白い、興味深い点。

この作家らしい聡明で真剣にふざけている姿勢(語りの推進力)が、主人公たち、細川と明男の掛け合いにおいて最高であり、「嘘と正典」「黄金の書物」「SF作家の倒し方」から読んでてよかったと思ってしまう。

「青春」という名の雑誌が登場するが、まさに青春群像劇でもある。明男と仲間たちの物語、丞琳(母親と彼女くらいしか女性が登場しない)との関係性とか泣けるし、重要な横糸になっている。

以上、取り急ぎ。





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「1984年に生まれて」郝景芳

宇佐美りんの次に読んだ、これまた圧巻であった。 自己を見つめる哲学書であり、親との葛藤を描いた純文学であり、メタSFであり、時にふぞろいの林檎たちであり、解体屋外伝である。 償いは完遂することはない。過去に寛容であれ。今日を生きよう。自嘲して何が悪い。てなことを思いましたナ。 「折りたたみ北京」と併読。これに収められている夏笳、糖匪、程婧波といった女性作家の作品もいい。みな 1883-1984 年生まれっつうのも面白い。