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「FACTFULNESS ファクトフルネス」ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド

クイズの正答数は2問であった。思っていたのと違っていた。何かを暴くものなのかと思っていた。「ドラマチックすぎる世界の見方」を変えようと言う。いわゆる良識を訴える本(追記:マイケル・サンデル、トマ・ピケティ、ナオミ・クラインとか)なのだが、世界の見方を誤るとビジネスチャンスを失うぞという切り口が新鮮。たとえば、東日本大震災による原発事故の放射能で亡くなった人はひとりも見つかっていないファクト(追記:震災による死者は約1万6,000人で推移中)。そこからできることを考えてもいいよねという気分になる。スイスの製薬会社の話も思い込みを捨てよという教えとは別の視点で気づきがあった。知らなかったがTEDの名物スピーカーでもあった人でプレゼンテーション力、影響力も駆使されているのだろうが、最後にはちょっと泣けてきたりもしましたな。

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「狭小邸宅」新庄耕

課長が言う「自意識が強く、観念的で、理想や言い訳ばかり並べ立てる。それでいて肝心の目の前にある現実をなめる」「わかった気になってそれらしい顔をする」。それを超えてようやくスタート地点に立てる。まともな仕事人になれる。了解です。その上で、こだわるな、逃げろと言っているのだなというのが、最後のパラグラフについてのわたくしめの解釈。お疲れさまです。

「ゼロヴィル」スティーブ・エリクソン

「九階はたぶんまだ九階だろう」とヴィカーは言った。 近しさ、リズム、とにかくそれをめざして、連続性なんて糞食らえ、だったのよ 「まだ起きていないシーンは」ヴィカーはテーブルを囲む人々に説明する。「もう起きているんだ」。 「映画はすべての時代の中にある」ヴィカーは言う。「すべての時代は映画の中にある」 で『殺しの烙印』を観た。

「時間のかかる読者」宮沢章夫、「ボタニカル・ライフ」いとうせいこう

かもめブックスの平置きコーナー「春がくる。なにする?インザハウス」にグッときて購入した二冊はラジカル