課長が言う「自意識が強く、観念的で、理想や言い訳ばかり並べ立てる。それでいて肝心の目の前にある現実をなめる」「わかった気になってそれらしい顔をする」。それを超えてようやくスタート地点に立てる。まともな仕事人になれる。了解です。その上で、こだわるな、逃げろと言っているのだなというのが、最後のパラグラフについてのわたくしめの解釈。お疲れさまです。
2冊ずつブックレビューします。
宇佐美りんの次に読んだ、これまた圧巻であった。
自己を見つめる哲学書であり、親との葛藤を描いた純文学であり、メタSFであり、時にふぞろいの林檎たちであり、解体屋外伝である。
償いは完遂することはない。過去に寛容であれ。今日を生きよう。自嘲して何が悪い。てなことを思いましたナ。
「折りたたみ北京」と併読。これに収められている夏笳、糖匪、程婧波といった女性作家の作品もいい。みな1883-1984年生まれっつうのも面白い。