「黒き水の流れ」アッティカ・ロック 7月 01, 2012 「ジェイ!」 妻の声が頭蓋骨の中で反響し、まだ理性の残っていた場所を照らす。引き金を引くほんの一息手前でジェイは銃を十五センチ左にずらし、男の右肩を撃ち抜く。男の目が虚ろになり、三八口径が彼の無事な方の手から落ちる。体から完全に力が抜け、彼は横向きにどさると倒れる。一瞬、室内の空気が静止する。銃口からたちのぼる硝煙だけが揺れている。 共有 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ ラベル 本 共有 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ
9月 06, 2006 われわれ十七人は、欠けていく月の光を浴びて出発した。ひどく疲れる行進で、いままでいた谷間にたくさんの足跡を残した。近くには家はなく、おなじ小川から水を引いたジャガイモの畑がいくつかあった。これ以上進んでも無益なので、午前二時に停まって休んだ。チーノは夜間行進しなければならないときになると、ほんとうに荷物になる。 1967.10.07 ゲバラ日記 続きを読む